介護施設勤務は仕事と家庭の両立が可能

看護師が介護施設で働くメリットは多々ありますが、仕事と家庭の両立がしやすいこともメリットの一つです。
介護施設では病院のように急患が入ることもなく、ほとんどの場合が勤務時間内に業務が終わります。極稀に時間外勤務が発生することもありますが、病院と比べると残業は少なめです。夜勤のない介護施設も多いため、家庭と両立しながら活躍できる職場といえるでしょう。

介護施設で求められる看護師の役割

介護施設は、要介護認定の区分に応じて利用できる施設が異なります。また、配置される医療スタッフの人員数も法律で細かく規定されているのです。病院勤務の看護師のように事務的な職務を兼任したり、食事や入浴などの日常的な支援を行う必要が少なくなるのが特徴となっています。しかし、癌やリウマチ、各種の認知症など特定疾患に指定され治療の必要性が高くなる場合には、看護スキルのニーズも高まることになります。
介護施設では、作業療法士や理学療法士などのスタッフと協力して、持病の有無や身体機能の不具合に配慮しながら生活を支援していくことになります。特に、糖尿病患者に対してのインシュリン注射や医療機器を用いてのたんの吸引・口腔内のケア・胃ろうの管理業務などは、看護師の担当する重要な職務です。そのため、定期的に必要とされるバイタル測定とあわせて、看護師が健康状態の変化を随時確認することになります。また、高齢者の自立支援を促す上では、リハビリが重要な役割を担います。看護師はリハビリが順調に行えるように、毎朝のバイタル測定で健康状態のチェックを行うことが必要です。それに加え、睡眠や排泄の状態も確認し、リハビリに適した健康管理を行うのが求められます。
さらに、言語機能に障害がある高齢者や、手足に麻痺が出ている場合には、身体機能の回復に対して不安を抱きがちです。そのようなことから、精神的な不安を解消する事も看護師の大切な役割となっています。そのため、高齢者の自立支援を促すためには、看護スキルも重要な要素の一つとなるのです。